【植樹祭概要】
- 開催地:岩手県山田町船越第14地割及び15地割内、田の浜地区防災緑地公園内
- 緯度経度:(39°25’08.5″N 141°59’19.3″E)
- 開催日:2022年8月28日(日)
- 植樹本数:2,000本、23種類(この地域に自生する在来種、常緑高木/タブノキ、落葉高木/ケヤキ、コナラ、ミズナラ、クリ、エゾイタヤ、オオモミジ、エゴノキ、カスミザクラ、オオヤマザクラ、ウワミザクラ、イヌシデ、アカシデ、常緑亜高木/ヤブツバキ、落葉亜高木/コブシ、アオダモ、ウリハダカエデ、ハクウンボク、常緑低木/マサキ、ヒサカキ、落葉低木/ガマズミ、ムラサキシキブ、半常緑低木/オオバイボタ)
- 参加者:220人(大阪や関東からもお越しいただきました)
- この森は、20年ほどで大きな木々が生い茂る森へと成長し、大津波の再来時には津波エネルギーを和らげ、浸水域を減らし、避難時間を稼ぐなど命を守る防災林として役立ちます。
開会式は海に向かって犠牲者への黙祷で始まり、山田町の佐藤町長の挨拶と続きました。
「植樹地の田の浜地区では、住人の約10人に1人が津波によりお亡くなりになりました。その場所に、津波被害を和らげるための「緑の防潮堤」を植えてつくることは、大変意義のあることだと思っています。」と町長はお話されました。
また、ここ山田町田の浜地区においては、本多静六(日本初の林学博士であり明治神宮の森づくりをはじめ「公園」の父と呼ばれた)も森の防潮堤の設置を提唱していた場所でもあります。詳しくはこちら
岩手県山田町は、太平洋に面したリアス式海岸の美しい町です。
植樹地周辺は、東日本大震災の津波により居住地を高台に移転しました。その高台移転区域の津波防災緑地に、いのちを守る森をつくります。またこの植樹地は、2019年の台風19号で、植樹したばかりの区画の一部が、山津波(土砂くずれ)により被害を受けました。町の住宅にも被害があったものです。今回はその植樹区画の復旧を兼ねています。
この日はあいにくの雨の中、田の浜地区自治会の方、地元山田高校の方、いつも応援してくださるAIGさま、地元法人会の方々、岩手県内の各方面から、大阪から、関東からと様々な方面から参加者が来てくださいました。
岩沼市や南相馬市の植樹地より傾斜のきつい区画、しかも雨で足元が悪いという過酷な現場となりましたが、皆さま最後まできっちりと植樹を仕上げてくれました。心より感謝です!
この津波を緩衝するための「いのちを守る防災林」は、20年もすれば大きな木々が生い茂り、防潮堤としても一定の効果をあげることができます。この森が評価がされるのは100年後、いやもっと先のことかもしれません。しかし忘れられた頃にやって来る災害から、必ずや未来の人々、また大切な家屋などを守ることでしょう。
山田町における過去の植樹祭の様子はこちらからご覧いただけます。