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「鎮守の森の教室 in 君津市 〜森の成り立ちを知り、森づくりを学ぶ〜2022」を開催(Miyawaki method official)

【開催概要】

  • 行事名:鎮守の森の教室 in 君津市 〜森の成り立ちを知り、森づくりを学ぶ〜
  • 開催地:千葉県君津市圃場「きみつのさんぽ道」
  • 開催日:2022年11月26日(土)
  • 参加者:23名
  • 主催:鎮守の森のプロジェクト/講習会場提供:内山緑地建設
  • 鎮守の森のプロジェクトは、故 宮脇昭博士(2021年7月逝去)指導の生物学的な植樹方法による「災害からいのちを守る森」づくりを行なっています。約半世紀をかけて試行錯誤を重ね構築された技術です。「鎮守の森の教室」では、いわゆる「宮脇方式」の森づくりについて理解を深めていただくために、毎年開催しています。

2022年11月26日開催_鎮守の森の教室in君津

雷がゴロゴロと鳴る、あいにくの雨模様から始まった鎮守の森の教室は、設立10周年を迎えた財団の新川事務局長による設立の秘話を交えたお話から始まりました。
細川理事長と宮脇先生は、細川が熊本知事をしていたころからの旧知であること、そして、宮脇先生の「ガレキを活かした森の防潮堤構想」を細川がメディアでたまたま見かけ「これだ!」と思い立ち、突然宮脇先生の研究室に電話をかけてきたことから始まったなどなど、財団設立に至るまでのエピソードや、設立後の自身の思い出を挟みつつ語りました。
2022年11月26日開催_鎮守の森の教室in君津

新川事務局長の思い出語り

続きまして、最近ではNewsPicksイベントなどでメディア出演も増えつつある林学博士の西野文貴先生の座学です。西野先生は地震や台風などの被災地へ自身で出向き、災害が発生した地域の植物について調査を続けています。

地震被災地の写真を数枚スライドさせた後、「家やブロック塀などの人工物はご覧のように崩れていますが、その横にある植物たちは普段となんら変わらない姿なんです。」という言葉が印象的でした。講義の内容はyoutubeで配信中です。↓ ↓

そして、座学を終えた頃には雨が上がり、お楽しみのフィールドワークをすることができました。今日は西野文貴先生と武井先生が新たに加わっての2班編成で行いました。西野先生曰く「武井くんの植物知識量は僕の3倍です」とのことです。

2022年11月26日開催_鎮守の森の教室in君津

フィールドワーク、武井先生チーム。

これは楠(クスノキ)です。楠は樟脳という成分があり、昔は防虫剤として利用されていたとか、ケヤキの葉っぱは主脈(葉脈の中心線)で折り畳んでも左右対称にならないのが特徴だなど、講習会場にある樹木を触りながら、匂いを嗅ぎながら五感も使って教えてくれました。武井先生のフィールドワークも随時YouTube配信中です! ページ下部にも一部埋め込み中。

そして昼食を挟み、午後は圃場のビニールハウスでポット苗の作り方講習会です。

2022年11月26日開催_鎮守の森の教室in君津

発芽から1年経過した苗を鉢上げ中

良い苗と悪い苗はどこが違うのか?厳しい環境を耐え抜くポット苗へと育てるには「根」の発根を意識し、ポット容器の中で充満した「根」にすることが大事だそうです。「根」は人間で例えると「胃袋」です。大きい胃袋はより多くの栄養を吸い上げることができ、丈夫な苗に育つことができるのです。鉢上げのコツ、土壌、水やりなどなど企業秘密級の技術を惜しみなく披露いたしました。

そして今回は、「土壌」についてプチ実験。?ここで問題です。「団粒構造(大中小と粒の大きさがことなる土をブレンドしたもの)」と「単粒構造(砂のみを使用)」の土は、どちらが水はけが良いでしょうか?答えは下部で!

2022年11月26日開催_鎮守の森の教室in君津

水やり3年。いや10年とも言われるほど、実は重要な行程です。

そうして健やかに育った苗木の経過の様子はこちらです。↓

2022年11月26日開催_鎮守の森の教室in君津

鉢上げから1年・2年・3年・4年(右から)育てた苗木

 

2022年11月26日開催_鎮守の森の教室in君津

きれいに背の順

 

2022年11月26日開催_鎮守の森の教室in君津

実験植樹。ガレキを使ったマウンドに混植密植しました。植樹から7年経過。樹齢は8年。

最後に参加者の皆さんで記念撮影。丸1日、お疲れ様でした!

2022年11月26日開催_鎮守の森の教室in君津

 

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A.答え 「団粒構造(大中小と粒の大きさがことなる土をブレンドしたもの)」

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